1億5970万年前と最も新しい時代の歯を持つカメ「シチュアンチェリス・パラトデンタータ」を発見
- 2016/11/14
- 22:00
歯を持つカメとしては最も新しい時代に生息していた新種を発見し「シチュアンチェリス・パラトデンタータ (Sichuanchelys palatodentata)」と命名したとWalter G. Joyceらの研究チームが発表した。
論文:Walter G. Joyce, et.al. "A toothed turtle from the Late Jurassic of China and the global biogeographic history of turtles" (2016)

シチュアンチェリス・パラトデンタータの化石と復元想像図。咥内に歯が痕跡程度だが存在する。
画像引用元 (Universitaet Tübingen)
現生のカメは歯を持っていない。鳥のくちばしのように口の縁が角質化しており、これによって餌を切断する。しかしながら古代のカメにおいては、他の爬虫類と同じように歯の痕跡を留める物がある。いつから歯が無くなったのかを調べるのは、進化において形態的変化がほとんどないカメの進化を調べる上で興味深い話である。現在発見されている、歯の存在するカメは3億年前の地層に発見されている。
Walter G. Joyceらの研究チームは、中華人民共和国、新疆ウイグル自治区のウカイワン (Wucaiwan) にある後期ジュラ紀のオクスフォーディアンの時代であるShishugou層で発見されたカメの化石から歯の痕跡を発見した。発見された新種のカメ「シチュアンチェリス・パラトデンタータ」は1億5970万±30万年の時代に生息していたと推定されており、これまでの発見より1億4000万年も新しい時代に生息していた事を意味する。
また、シチュアンチェリス・パラトデンタータの骨格の特徴から、中央アジアで発見されている「モンゴロチェリス・エフレモヴィ (Mongolochelys efremovi)」との関連性が見いだせた。カメの進化を考える上で重要な繋がりである。これにより、これまであまり進んでいなかった、カメの化石種の分布と大陸移動と分裂の関連性について、新たな知見が見出せるかもしれないとJoyceらは述べている。
論文:Walter G. Joyce, et.al. "A toothed turtle from the Late Jurassic of China and the global biogeographic history of turtles" (2016)

シチュアンチェリス・パラトデンタータの化石と復元想像図。咥内に歯が痕跡程度だが存在する。
画像引用元 (Universitaet Tübingen)
現生のカメは歯を持っていない。鳥のくちばしのように口の縁が角質化しており、これによって餌を切断する。しかしながら古代のカメにおいては、他の爬虫類と同じように歯の痕跡を留める物がある。いつから歯が無くなったのかを調べるのは、進化において形態的変化がほとんどないカメの進化を調べる上で興味深い話である。現在発見されている、歯の存在するカメは3億年前の地層に発見されている。
Walter G. Joyceらの研究チームは、中華人民共和国、新疆ウイグル自治区のウカイワン (Wucaiwan) にある後期ジュラ紀のオクスフォーディアンの時代であるShishugou層で発見されたカメの化石から歯の痕跡を発見した。発見された新種のカメ「シチュアンチェリス・パラトデンタータ」は1億5970万±30万年の時代に生息していたと推定されており、これまでの発見より1億4000万年も新しい時代に生息していた事を意味する。
また、シチュアンチェリス・パラトデンタータの骨格の特徴から、中央アジアで発見されている「モンゴロチェリス・エフレモヴィ (Mongolochelys efremovi)」との関連性が見いだせた。カメの進化を考える上で重要な繋がりである。これにより、これまであまり進んでいなかった、カメの化石種の分布と大陸移動と分裂の関連性について、新たな知見が見出せるかもしれないとJoyceらは述べている。
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