強靭な顎を持つアリ「オドントマチュス・ブルンネウス」は、顎を使ってジャンプしアリジゴクを脱出する事が判明
- 2015/05/14
- 22:16
非常に強靭な下顎を持つ事で知られるアリの「オドントマチュス・ブルンネウス (Odontomachus brunneus)」は、その顎の力を使ってジャンプし、アリジゴクを脱出する行動を見せる事がFredrick J. LarabeeとAndrew V. Suarezの研究チームによって明らかとなった。
論文:Fredrick J. Larabee and Andrew V. Suarez. "Mandible-Powered Escape Jumps in Trap-Jaw Ants Increase Survival Rates during Predator-Prey Encounters" (2015)
典型的なオドントマチュス・ブルンネウスの個体。
画像引用元 ( University of Illinois at Urbana-Champaign)
解説動画。顎を使ったジャンプの様子もある。
オドントマチュス・ブルンネウスは、アメリカ合衆国南部・中央アメリカ・西インド諸島に生息するアリで、強靭な顎を持つ事で知られている。180度に開閉可能な下顎は、獲物を感知する毛に触れてからわずか130マイクロ秒で閉じる事が可能で、速度は最高で230km/h、最大で自身の体重の300倍もの力をかける事が可能なほどである。
オドントマチュス・ブルンネウスに限った話ではないが、アリには天敵のアリジゴク (ウスバカゲロウ科の一部の種の幼虫形態) がいる。砂地にすり鉢状の穴を掘り、落ちた小動物を捉えるこのトラップは、砂が滑って簡単には這い上がれない。
基本的にアリジゴクに落ちた場合、基本的にアリは歩いて這い上がろうとする。Fredrick J. Larabeeらの研究チームが研究した場合も、オドントマチュス・ブルンネウスが逃げ出せたのは全体の63.2%だが、歩いて逃げ出したのが48.7%であった。しかし残りの14.5%は、顎の開閉を地面に打ち付け、その反動でアリジゴクから「ジャンプ」するのが観測された。この現象自体は時々目撃されてはいたが、この割合の低さから「もがいているうちに偶然そのような動きをしただけ」という説があった。しかしLarabeeらがオドントマチュス・ブルンネウスの動きを良く観測すると、アリジゴクに落下した際に脚を開いて頭が下になるように落下するよう姿勢を直そうとしている事が分かった。頭が下になれば、顎を使って脱出できる確率が高まる事から、これは意図的にそのような動作を行っている事が分かった。
この顎を使ったジャンプは、最高速度が144km/hにも達する。
論文:Fredrick J. Larabee and Andrew V. Suarez. "Mandible-Powered Escape Jumps in Trap-Jaw Ants Increase Survival Rates during Predator-Prey Encounters" (2015)
典型的なオドントマチュス・ブルンネウスの個体。
画像引用元 ( University of Illinois at Urbana-Champaign)
解説動画。顎を使ったジャンプの様子もある。
オドントマチュス・ブルンネウスは、アメリカ合衆国南部・中央アメリカ・西インド諸島に生息するアリで、強靭な顎を持つ事で知られている。180度に開閉可能な下顎は、獲物を感知する毛に触れてからわずか130マイクロ秒で閉じる事が可能で、速度は最高で230km/h、最大で自身の体重の300倍もの力をかける事が可能なほどである。
オドントマチュス・ブルンネウスに限った話ではないが、アリには天敵のアリジゴク (ウスバカゲロウ科の一部の種の幼虫形態) がいる。砂地にすり鉢状の穴を掘り、落ちた小動物を捉えるこのトラップは、砂が滑って簡単には這い上がれない。
基本的にアリジゴクに落ちた場合、基本的にアリは歩いて這い上がろうとする。Fredrick J. Larabeeらの研究チームが研究した場合も、オドントマチュス・ブルンネウスが逃げ出せたのは全体の63.2%だが、歩いて逃げ出したのが48.7%であった。しかし残りの14.5%は、顎の開閉を地面に打ち付け、その反動でアリジゴクから「ジャンプ」するのが観測された。この現象自体は時々目撃されてはいたが、この割合の低さから「もがいているうちに偶然そのような動きをしただけ」という説があった。しかしLarabeeらがオドントマチュス・ブルンネウスの動きを良く観測すると、アリジゴクに落下した際に脚を開いて頭が下になるように落下するよう姿勢を直そうとしている事が分かった。頭が下になれば、顎を使って脱出できる確率が高まる事から、これは意図的にそのような動作を行っている事が分かった。
この顎を使ったジャンプは、最高速度が144km/hにも達する。
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